パニック症の珍奮闘記

パニック症に贈る笑いに変える生き様

かわいいクレーマー達

調理をしていれば、異物混入は避けられない場合がある。そんなとき、巽さんは「髪の毛が入っていた」「プラスチック片が混入していた」と、定期的にスタッフを通して伝えてくる。もちろんこちらは本気で謝罪し、すぐに彼女の部屋まで足を運ぶ。しかし、部屋に入ると巽さんは異物の話ではなく、むしろ私たちの仕事ぶりや体調を心配してくれる。そう、彼女はただ寂しくて、私たちを呼んでいるのだ。

林さんは、禁止食が多くて、食事メニューの調整にいつも悩まされる。「これを入れてほしい」「もっと美味しいものを」なんてリクエストが頻繁に来る。鶏肉はダメなのに、なぜか焼き鳥は食べられるし、牛肉もダメだと言いながら、焼肉ならOK。そんな林さんの無理難題にも、私たちはいつも笑顔で応えている。

このような毎日のクレーム対応は、私たちの忍耐力を鍛えてくれる。どんな無理難題にも、平常心で向き合えるようになったのは、巽さんや林さんのおかげだ。ありがたいことに、少しずつ対応力が身についてきた気がする。